グループディスカッションは結論よりもドラマを

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テクダイヤでは選考として「グループディスカッション」を設けているが、ここ1~2年のグループディスカッションで顕著なのが、前提条件の設定だ。

なかなか本論が始まらない。

例えば「あなたがグループを率いて無人島に行くとしたらどんな道具を持っていきますか?」というお題だと

「グループは何人にしますか」
「男女比はどれくらいにしますか」
「年齢は何歳くらいにしますか」
「季節はいつにしましょう」
「期間はどれくらいにしますか」
「無人島の位置は北の方?それとも南の方?」
「島の面積はどれくらいにしましょう」
「どんな生物が生息してることにしましょう?」

など、キリがない。

しかしよくよく考えてみれば、自由な議論を前提とした審査に「男4人、女性3人、関東地方出身の年齢20~40歳までのグループを沖縄から船で1時間の東京ドーム3個分、10年前まで人が住んでいて放置された雨風がしのげる家屋に飲水の確保できる井戸があり、釣り道具はあるがナイフだけが無い無人島に10月の2週間滞在するとしたら何を持っていくでしょう」なんてお題を出すわけがないわけで笑

前提条件は決めれば決めるほど自由な論議ができない。話を進めやすいからと前提条件を絞り込んでいくと、議論そのものがどんどんとつまらなくなる。

ただ聞くところによれば、グループディスカッションで前提条件を決めたほうがいいと、どこぞのサイトで推奨しているのだとか。そのアドバイスは「ディスカッションを楽に進めたい」という学生目線のものであり、喧々諤々のディスカッションからどうやって意見がまとまっていくのか、そのドラマ性を見たいという企業側目線とは真逆であり、明らかに間違ったアドバイスだ。

結論が大事なのではない。結論自体はありきたりのものでもいい。しかしそこに至る過程がどれだけドラマティックなのか。反論、説得、賛同、検証。盛んな意見のぶつかり合いから、どう収束していくのか。そこに面白さがあり、参加者のコミュニケーション能力や仕事をしていく上での力を見ることができるのだ。

グループディスカッションはShowと心得よ。

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