欲しい人材の要件

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「欲しい人材」はどこの会社も似てしまう、というのは人事の間ではよく知られた話。

チームワークに優れ同時に人望が厚くリーダーシップがあり、自動自発で行動でき、頭も人柄も良く、明るく気が利いていてビジネスマナーも良く、アイデアに富み逆境に強くいつも健康な人、なんてどこの会社も欲しいに決まっている。

 

私が過去の経験から感じる「優秀だな」という人材は、1を言えば10動いてくれる人材だ。

予測展開能力が高く、またその頼んだ仕事を展開するときに社内でも社外に関わらず、どんどんと周囲を巻き込んで完結してくれる。その上、こちらが「報告しろ」とか「あれどうなった?」と聞かなくても頃合いを見て報告をしてくれる。安心して仕事が任せられ、全く手がかからない。

 

未来工業という会社では報連相禁止とのことだがあれと一緒で、仕事が任せられ信頼できるのであれば報告も連絡も相談も要らない。安心して仕事が任せられるから自分は自分の役割に集中することができ、チーム全体としてもやれることが増え、スピードも早くなる。この「手が掛からない」というのが優秀な証なのだ。

 

さて、この逆が「優秀ではない」人材。

言わないとやらない。言われたことしかやらない。言ってもやらない。文句や言い訳が多い。トラブルが多い。他人と衝突ばかり起こす。ん?なんだか夏休みの小学生の子供を叱っているような話ではないか笑。実際、優秀な子供は親の手を煩わせないが、できない子を持つ親は常にヒヤヒヤしていて気苦労が絶えない。手がかかるということは、コストがかかると言い換えられる。指示しないといけない、詳細な説明が必要、見張り役が必要、指導係が必要、レビューが必要、バックアップが必要、トラブルシューティングが必要などなど、会社は外に稼ぎにいくためのパワーを犠牲にし、できない子のために時間とお金を費やすことになる。

 

どんな企業も即戦力が欲しいし、攻撃のために資本を投入したい。企業は学校ではない。できない子のために時間もお金も人も費やすのは避けたいのはどこも同じだ。

 

なので、就活アピールは「いかに自分は手がかからないか」を目指したい。与えられた仕事だけでなく、自ら課題を見つけ動ける力。お金を掛けずにアイデアで問題解決した経験。放置されても自らのバイタリティーで乗り切った話。

未経験者である新卒学生を大量に採用し見習いからスタートさせ時間をかけて教育していた昭和型の採用が時代遅れになっている。採用される方の学生の感覚が昭和時代にとどまり「勉強させてください」「言われれば従います」という、「ゼロからスタート」「即戦力でなくても許される」マインドではこれからの時代は乗り切れないのは間違いない。