先週の土曜日は同じ職場で働く社員の結婚式だった。自分が工場長を勤めていた時に新卒で入ってきた社員だったから感慨ひとしお。いやあ、実にめでたい。
さて、ここは就活ブログなので結婚についてくどくど書くと趣旨が変わってしまうからやめておこうと思っていたが、恋愛と同じく結婚についても就職と高い類似性があるので、お説教がましく書いてみたい。
最初に断っておくと、幸せになろうとして結婚するのはやめたほうがいい。高い確率で失敗する。
効率の観点から言えば結婚はえらく非効率だ。相手に対して気も使う、お金も使う、時間も使う。思い通りにならないことだらけ。実際、そう思い込んで独身を選ぶ若者がここ最近増えているという。なんとも悲しい話ではないか。
結婚は幸せになろうとしてするものではなく、相手を幸せにしたいと思ってするものだ。究極的に言えば自分が損をしてもいい、自分が不幸になってもいい、犠牲になっても相手に幸せになって欲しい。そういう気持ちがなければ結婚すべきではない。「楽しいから」などという安直な理由で始めると、楽しくなくなった時点でその存続理由を失う。結婚に失敗した人はみな口を揃えてこう言うのだ。「こんなはずじゃなかったのに」と。
幸せになりたい、というのはかなり他力本願な願望だ。実現するかどうかは相手にかかっている。しかし「幸せにしたい」の主体は自分。実現するかどうかは自分次第であり、他人事ではない。努力は必要だが運命を他人に委ねているわけではなく、その面で実現性は高いと言える。
結婚すると大人扱いされたり一人前とみなされる風潮があるのは、結婚が他力本願ではない、幸せ実現のための責任が求められるからだ。子供が生まれればより一層それが強く求められる。
え、結婚は責任ばかりで良いこと無いって?何をおっしゃるうさぎさん。
結婚すると責任は重い。しかし、辛いことも増えるかもしれないが、楽しいことも面白いことも増える。それはまるでレバレッジ(てこ)のように働き、人生をより豊かにしてくれる。家族が増えれば増えた分だけレバレッジは大きくなる。人間にはどうしたって生きている実感を得るために起伏は必要だ。人と関りたくないという人でも、むしろ人と関わらずに探検・冒険をする人たちは生きている実感を得るために自分の身を危険にさらしているのだ。
結婚は幸せになるための一つの手段であるかもしれないが、目的ではない。結婚したから自動的に幸せになることは無いのだ。
ん?あ、すっかり就活生置いてけぼりにするところだった(笑)。
就職も結婚と似ていて、就職したらそれで終わりじゃなくてそこからが始まり。いい会社に居れば何もしなくても自動的に給料貰えて昇給して、なんていうことは絶対に無い。努力と忍耐、献身と愛の向こう側に成果という幸せが待っている。