アルバイトをしていると有利か?

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就活における学生の話の3大アピールとは「バイト」「海外体験」「サークル」なんだそうな。最近ではここに「ボランティア」というのが入るかもしれない。ボランティアについてはそのうち書くことにして本日は「就活におけるバイト」を取り上げてみたい。

 

さて、ここで簡単な質問を一つ。英会話教室の目的は何であるか?

答えはひとつ。英語の上達だ。

 

その方法には議論の余地はあるものの、最終的に英語が上達しなければ英会話教室としての意味は無い。

もし英会話教室に行ったあなたの友人が、英語のレベルには一切触れずその成果を「欠席の多かった友人に働きかけ教室のチームワークに貢献しました」とか「忍耐力を身につけた」と言ったらどうだろう。かなり違和感を感じるのではないだろうか。英会話教室でなくともチームワークや忍耐力は養える。なにより一番大切な語学力修得そっちのけで、なんのための英会話教室なのか意味不明だ。

 

それでは次の文章を見てもらいたい。

 

・留学してTOEIC900点を取り、日給2万円の通訳のバイトをした。
・野球部でレギュラーになり、関東で優勝した。
・ダイエットした。10kg痩せた。モテた。

 

これをこう書き換えるとどうだろうか。

 

・留学した。度胸が付いた。
・野球部に入った。精神が強くなった。
・ダイエットした。持続力がついた。

 

違和感ありありだが、就活における履歴書やエントリーシート、果ては面接に至るまでこれが常態化している。

アルバイトの経験談は数えきれないほど聞くのだが、その稼いだ金額や使い道は全くと言っていいほど聞いたことがない。皆、バイトを始めるときにはあれだけ時給にこだわるくせに、体験談は聖人君子のようにお金に触れないのはなぜだろう(笑)。バイトの本質はお金を稼ぐことだ。普通に考えれば5万円稼ぐよりも100万円稼ぐ方が難しく課題も多い。

「度胸がついた」「精神力が強くなった」などの副次効果も、ハードルが高い方が効果は高いはずだ。何キロ痩せたのか分からないダイエットの話、何点目指しているのかわからないTOEICの勉強。どれも根拠に薄い、単なる主観的な感想にすぎない。

 

アピールのネタはバイトでも研究室でも、部活でもサークルでも習い事でも何でもいい。そこに指標がありさえすれば、説得力はかなり違う。

そう、バイトを持ち出せばそれだけで就活に優位かといえば、全然そんなことはないのだ。