英語ができないんですけど大丈夫ですか?

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テクダイヤもグローバルを標榜する企業なので、説明会を開くと必ずこの「英語が喋れないんですけど大丈夫ですか?」という質問が出る。これについてはQ&Aのコーナーに答えを入れておいたのでそちらを見てもらうとして、今回は別の角度から述べてみたい。

英語が出来ないんですけど大丈夫ですか?と聞くのは「漢字が書けないんですけど大丈夫ですか」「新聞読むのが苦手なんですけどOKですか?」「数学が苦手なんですけど雇ってもらえますか」と一緒で、そう聞きたい心理は分らなくもないが、そう言われて雇いたいと思う人事担当者は居ないだろう。

説明会は説明会であって選考ではないから、そこで出た発言は選考とは関係ない、と言いたいところだが、これは企業側も学生側もお互い様。説明会における企業の態度によって会社を選ぶ権利が学生にはあるように、説明会に出席した学生の態度を見て採用を決める権利が企業には有る。

これは狸と狐の化かし合い。お互いの腹の探り合いなので、うっかりとしたことは言えないのは企業も学生も同じこと。

「XXができなくて大丈夫ですか?」の質問は、看護師になるのに「血が苦手なんですけど大丈夫ですか?」であり、食品メーカーでの「食べ物の好き嫌いがたくさんあるけど大丈夫ですか?」であり、IT企業に対する「パソコンが苦手ですけど大丈夫ですか?」と同じで、一体何を期待した質問なのか意味不明。

「ええ、それでも大丈夫です」などと甘い言葉をささやく会社は、全くの初心者でも勤まるアルバイトの延長のような給料の安い会社か、誰でもドンドン入れてバンバン脱落者の出るブラック企業か、どちらかだろう。

説明会で許されるのはせいぜい「お酒が飲めないんですけど大丈夫ですか?」くらいなもの。

企業側からすれば「英語が苦手でもそれが問題にならないくらいバイタリティーがあります」とか「文系ですけど理系に負けないくらい知識あります」とか、優位な部分でデメリットをカバー出来なければ魅力を感じない。

自信の無さはやる気の無さと受け取られる可能性があるので注意されたし。