日曜日にFacebookメッセンジャーで新入社員からの質問。「これから髪の毛を染めたいと思っているのですが、テクダイヤはどれくらいの色まで許容されるのでしょうか」という内容。いやぁ、じつに初々しい悩みだ。
テクダイヤは今や日本で働く社員の2割が外国籍社員で人種もまちまちなのだから、正直なところ髪の毛の色なんて誰も気にしていない。気にするわけがない。
しかし私はそのメッセージにこう返した。「金髪でもホワイトでも、似合っていればいい」
これは社員が普段来ている服装でも、履いている靴でも持っているバッグでもメガネでも時計でも、マニキュアの色でも当てはまる。似合っていればすべてOKだ。
この考え方は一方で、日本人であっても髪の毛は黒であればそれでいい、という考え方も否定している。似合っていなければ黒でも駄目だ。ボサボサで傷みまくりでヘアスタイルに全く気にもとめていないような髪とか、フケが肩に積もってるなど論外。肌が色白なのに無理やり髪だけ真っ黒に染めてて重そうな頭になってたらそれもかなり不自然だと思う。
似合うというのは自分の視点ではなく、客観的な視点が必要だ。相手に変な気を使わせたり、はてまた威嚇したりするような独りよがりなファッションは、単なるエゴであってお洒落でもなんでもない。だから相手に余計な気を使わせず、さり気なく自己主張をしながらオシャレをするのは実はけっこう難しい。
リクルートスーツというのはその点で非常に便利で、無個性と言われる反面、それを着ているだけで一定のラインをクリアにし、だらしない印象を与えにくい、非常に無難なコスチュームでもある。着ている方も見ている方も安心するのだ。もし私服で会社に着なさい、などと指定しようものなら、かえって面接するこちらの方が落ち着かない。「変な格好で来られたらどうしよう?」とドキドキしてしまう。
さて、件の新入社員が週明けに出社してからその髪の毛を見た社長と私の意見。
「え、全然、黒いじゃん。なんで金髪じゃないの?」