本を読むバカ、読まぬ馬鹿

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学生のうちにやっておくべきことの一つは、間違いなく本を読むことだと思う。活字癖は早いうちに身に着けておいたほうがよい。というのも、社会人になって忙しくなると活字を読む人・読まない人の差は学生の時よりも大きく出る。

仕事の出来る人は間違いなく読書量が多い。かつ、仕事が出来て読書量の多い人間は尊敬されるものだ。

会社で報告書を書かせると、この読書量が如実に現れる。読みやすい文章の構成やリズムは後天的に身につくものだから、どんなに記憶力や計算力が良くとも読書量が少ないとやたらと読みにくいレポートになってしまう。このあたりの理屈は習字と一緒。手本を見て訓練し体感的に習得しなければ字は上手くならない。一度手本を見て、分析的に理屈で再現できるというものではない。

また職人技であれ営業系であれ、仕事のできる人という評判が立ったとしても、その結果や成果を理論的に説明し説得力を持たせるには、これまた読書量が大きく反映する。スポーツ界でもプレイヤーとしては優秀だが、それを後輩に伝授できないということはよくある話だ。優秀なビジネスマンとして人の上に立つ仕事をするのであれば、読書は欠かせない。

大事なのは特定の分野の本ばかり読まずに、いろんな文章に触れることだろう。小説と科学系の本とでは文体も構成も違う。心理学系の本と経済系の本では読むにしても脳みその使い方も異なる。乱読、多読すべし。

活字を苦手にすると読むスピードが遅く、必然的に読む量が少なくなる。これがサラリーマンになったときに致命傷になる。会社に居てがっくりすることは「これ読んどけよ」と渡した本をいつまでも読めず(読まず)に時間をかける奴だ。どうでもいいような仕事に関係のない本ならいざしらず、仕事に必要な資料でそれをやられたら「仕事の出来ない奴」という烙印を押されることになる。

後輩の立場で考えても同じだ。入社して、先輩社員が本もろくすっぽ読まない奴だったらどう思うだろうか。新聞を読む習慣の無い上司の話なんて尊敬できるだろうか。

だから、頭の柔らかい学生のうちに「バカ」になって本を読むべきなのだ。それが役に立つかどうかなど気にしてはいけない。面白いかどうかなど選んでいる場合ではない。ちょっとでも気になったら読む。その気になる本が図書館や古本で手に入らなくともお金をケチってはいけない。私の経験上、本を買うお金をケチるやつにろくなやつは居ない。

本を読まない奴は確実に馬鹿になる。