以前から「就活と恋愛は一緒だ」ということを唱えてはいるが、就活をめぐる学生の不満を見ているとますますその観を強める。
・どういう基準で選んでいるのか分からない
・何十とアタックしてもふられ続ける
・相手が何考えているかよくわからない
・容姿で判断された
・どうやったらOKになるのかわからない
・一部の人だけモテてズルい
・結局はコミュニケーション能力かよ
・フィーリングで選んでんじゃね?
・高望みしすぎてて、いいかげん妥協しないとヤバイ
学校の入学や資格試験などは点数や成績で決まる。入学試験は受験料という大きな収益が見込める一大事業であり、ある程度の公正性は求められる。金払っておいて感覚で決められたとしたら、たまったもんじゃない。
しかし企業の採用は試験の点数を測定するだけではない。見た目も雰囲気も、会話の機転もユーモアのセンスも重視される。お客商売なら尚更その傾向は強い。
客商売でなくとも仏頂面した不細工な男より爽やかで清潔な二枚目好青年を選びたいと思うのは自然だ。女子社員のウケを考えればぜひそうしてあげたい。一方、毎日顔をあわせる女子社員が、何が気にくわないのがずっとムスーっとしている不機嫌君より笑顔の素敵な可愛げのある方がいいと思う。理不尽かもしれないがそれが現実。なお外見だけでなく中身も大事なのはあたりまえ過ぎなのでここでクドクド説明しない。
困ったことに中身も外見も両方とも、絶対的な基準は存在しない。会社によって価値基準は千差万別だ。見た目重視で雇うとすぐ結婚して辞めそうだから不細工がいいっていう企業もあるかもしれないし、ひたすら顔だけで決めちゃう某有名IT企業だってある(笑)。
世に出ている就活対策本には悪いが、こうすれば内定が出るという法則なんて全くない。その点、就活の極意は「どうやったらモテるのか?」に等しい。
いや、冗談抜きで異性にもてる人間は就職もいいところに決まりやすいのだ。頭脳、情熱、容姿、清潔感、表現力、気づかい等々、仕事の出来る人とモテる人の共通点は多い。
これだけ恋愛と就職の共通点は多いのに、大学ではどうやってモテるようになるのかは教えてくれない。だから、これまで異性にモテることに興味の無かった人間がいきなり就活に飛び込んだら苦労するのは当然なのだ。
振られてあたりまえ、思いが伝わらなくてあたりまえ。恋愛も就職も簡単ではない。