カッコ悪さの格好良さ

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七つの最高峰」という本は、購入してから実に15年も手付かずで長年放置していた本だった。

しかし、読み始めたら面白いのなんの。

 

元マイクロソフトジャパン社長の成毛さんもオススメの本に挙げていた。

内容は、素人が7大陸それぞれの最高峰に挑戦するという登山のドキュメンタリー。

素人といってもウォルト・ディズニーの社長だったフランク・ウェルズ。

ちなみにフランク・ウェルズはその後ヘリコプター事故で亡くなってしまい、映画「ライオンキング」に「フランク・ウェルズに捧げる」としてクレ ジットが入っている人だ。

 

さてこの本の中で、標高6000メートルで野糞をしてお尻が凍傷しかけて、さらに下痢でウンコがたちまち凍りつく、なんていうすざまじい記述があって笑ってしまった。

 

就活学生に限らずたくさんの人と会う中で、人間としての魅力を感じるのは頭が良くて優秀で、難しいことをサラサラっとこともなげにクリアしていく人ではな く、汗臭く、泥臭く、どこかみっともない部分を持ち合わせてる人だ。

 

本当に苦境に立たされたとき、人間はなりふり構っていられない。

みっともない体験を持 つ人こそが、本当に苦労して困難にぶつかっていった人だ。

 

行動はカッコ悪くても、生き方はカッコイイ。

 

だから失敗する事を恐れてはいけないし、格好悪いことを躊躇してはいけない。

そして就活的に言えばその格好悪いことこそに最大のアピールポイントがある。

 

成功した話よりも失敗した話しの方がよっぽど面白いし参考になる。

武田鉄矢がかつて「人がフグの身を食べられるようになったのは、その毒に犠牲になった人たちの体験があったからだ」という話しをしていた。

 

たまたま毒のない部分を食べたラッキーな人は、毒を避ける知識は無い。

そういう観点で考えれば合格体験記ほどアテにならないものはない。

たまたま毒のない身を食べたラッキーな人の自慢話の羅列かもしれないのだ。

 

私も面接で耳を傾けるのは失敗談だ。

成功談は面白くも何ともない。

ただし、失敗だけでオチの無いの話しもダメ。

失敗から何かを学び、そして次に役立てているかどうか。ここがポイントだ

 

さて、話しのしめくくりに、この「七つの最高峰」から一文を紹介したい。

「忘れてはいけない。人間はやさしい戦いに勝つことではなくて、苦しい戦いに負けることで成長するのだ」