どうして会社には頭の固い上司が居るのか

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どこの会社でも「部下の評判も悪いのにどうしてこんな人が上司として会社に居るんだろう」という上司が居る。

おおよそこういう上司というのは経営者からの評価は悪くない。だから下の人間にしてみたらこの偏屈上司ってのは、部下には偉そうにして経営者側にはペコペコしてる、まるでドラマに出てくる典型的な嫌な上司としか映らない。

一方で物分りのいい優しい上司っていうのは年下の社員からは人気があるんだけども会社からは疎んじられていて、会社での取り扱いが不当に低いというのが、これまたドラマでもありがちな、そして現実でもよくある話だ。

しかし現実はドラマのようにはいかない。

定刻通りにうごく電車を当たり前のように利用し、2分でも遅れようものならイライラとする日本人は多いが、「今ちょっと遅れそうな人が居るから待ってます」とか「車掌の家族が病気で病院に立ち寄ってたから発車が遅れます」なんてことに理解を示す人なんか居ない。

アルバイト先が給料の支払いを何日も遅らせ、その理由が「取引先がピンチで助けて上げたいからちょっとまってくれ」なんていう仕事を続ける大学生はおるまい。

提出した論文の採点が、教授の入院のために遅れて卒業が半年延びます、なんて許されるわけはない。

なんでも人の言うことを聞き入れて「仕方ありませんね」ってやってると、計画はちっとも計画通りにいかない。逆に、周囲がなんと言おうと計画通りにカチッと進めてくれる人は組織にとっては非常にありがたい。なにしろ会社は、売上が良くても締め切りを守らないことだけで倒産するという法律のもとで成り立っているのだ。

かくして杓子定規な偏屈上司が、部下の悪い評判をよそに会社の中では大事なポジションに収まる、ってことになる。

会社は社員の意見を参考に上手な経営をするべきだが、社員の多数決で運営されるものではない。部活やサークルの部長や代表者が人気や多数決で決まるという学生の感覚を引きずったまま社会人にそれを持ち込むと失望につながりかねない。気をつけたし。