克服感と満腹感

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テクダイヤの夏休みの期間中にちょうど開催されていたため、なにかとオリンピックの試合を目にする機会が多かった。オリンピックのレベルは高い。なんたって世界規模。それも4年に一回しか開催されない。だから選手の気合のかけ方が違う。サッカーのW杯も同じ理由で盛り上がる。

どの競技も練習は苛酷さを極める。楽しそうにやっている選手などどこにも居ない。選手は勝つために練習しているわけで、楽しいからやっているという趣味とは一線を画している。選手にとって競技や練習は仕事であり趣味ではないのだ。仕事とはそういうものだろう。

勝つ、という目的のために必要なのは「楽しさ」ではない。長所を伸ばすにしろ、弱点を補うにしろ、自分が今まで出来なかったことを出来るようにするという点では同じだ。どちらにしても辛い鍛錬が必要となる。その厳しい練習の果てに今まで到達し得なかったレベルに追いついたり、苦手だった事ができるようになったりする。克服無くして勝利無しだ。

一方で、一生懸命練習しているのに勝てない、またはレベルアップできない人も居る。自分の都合のいいように、苦手から逃げまわっているだけで練習時間だけは長いという場合だ。苦手なものは苦手なまま。これでは永遠試合に勝つことはできない。

好きなものだけでお腹を膨らませれば満腹感は出る。その克服感無き満腹感は、単なる怠惰の証なのだ。