フィリピン航空 PR434爆破事件

with コメントはまだありません

先週のフィリピン出張では行きも帰りも飛行機が結構揺れた。季節外れの台風がフィリピンに来ていたせいもあるかもしれない。ちょうど乗り合わせた高校生の団体が、飛行機が揺れるたびにジェットコースターさながらに「きゃー」という叫び声を上げるのが妙におかしかった。そんなに揺れてないじゃんか。

ちょっとやそっと揺れてもフィリピン航空に対しては信頼度を持っている。アジアでは最も長い歴史を持ち、パイロットは空軍出身者が多く操縦はうまい。実はかつてセブから成田に向けて飛び立ったフィリピン航空のジャンボ機の機内で爆破事件が起きたことがある。wikiに詳しく出ているので、詳細はそちらを参考にしてほしい。

私がテクダイヤに入社したのは1994年の10月半ば。輸出入の担当者としての中途採用だったのだが、入社して2ヶ月も経たない1994年の12月11日にこの事件は起きた。

セブ発成田行きの便は朝早くにマニラを出発しセブに到着するという国内線も兼ねている。飛行機はマニラから乗った乗客全員をセブで下ろし、機内清掃をしてから国際便として成田に向けて出発する。犯人はアルカイダ。その前年にNY貿易センターの地下駐車場を爆破した犯人によるものだったが自爆テロではなく、犯人はマニラから乗り込みセブで降りてい た。

犯人は座席下のライフジャケットに時限爆弾装置を仕掛けていた。この爆弾はさらに大きなテロのための予行演習と言われている。飛行機そのものは墜落することはなかったが、運悪くこの席に座った日本人のサラリーマンが犠牲となってしまった。

飛行機は操舵のコントロールが利かない状態だったが左右のエンジンの出力を調節しながら舵を切るという神業で、爆破以外の死傷者を出さずに沖縄に不時着したのだった。

事件は起きたのは日曜日。次の日、出社するとセブ工場から出荷されたお客さんの荷物がその飛行機に載っていて大騒ぎ。いろいろあってお客さんから呼び出しがかかってしまった。あいにく当時の社長はセブに滞在中。フィリピン工場のマネージャーもまたセブ在中。会社もまだ小さく私の上に上司なんて居ない。どうしたものかよくわからないので、とりあえずFAXでフィリピン工場に問い合わせると、折り返しFAXでが返信されてきた。

そこに書いてあった文字は「思いっきり頭下げてきてください」。

入社2ヶ月の人間が大手顧客企業のところへ、社長の代わりに謝罪に行くというのがなんともテクダイヤらしい(笑)。

事件の後、空港のセキュリティーは非常に厳しくなったし、また911事件の後は一層検査がきつくなったが、安全のためなら少々の不都合は仕方が無い。

なお上記のwikiは日本語よりも英語の方がさらに詳しく書いてある。一部非常に残酷な表現があるので、おそらく日本語には遺族に対する配慮もあるのだろう。

フジテレビのアンビリーバボーで放映された番組がYoutubeにアップされていたのでURLを貼っておく。

Part1
Part2
Part3
Part4

安全第一。少々飛行機が遅れてもイライラしないことが大切だ。