文系?それとも理系?

親戚がアメリカの大学院へ留学。ノーベル賞受賞者が普通にキャンパスを歩いている恵まれた環境で充実したキャンパスライフを送り帰国。ちょいと話しをする機会があった。

彼は数学科出身だから日本でいえば理系ってことになるが、「理系だの文系だのってこだわるのは日本だけだよ」という話題になった。

世の中の仕事がみんな文系理系でくっきりと仕事が分かれるなんてことはない。文系のような理系の仕事、その逆で理系のような文系の仕事など様々だ。営業や内勤事務でも売上や統計など数字から逃れることはできないし、報告書は論理的な思考が無いと良い物は書けない。

 

今時の研究職だって隠遁した芸術家じゃあるまいし、仲間と協力し合い、上司を説得し、そして後輩を育てるなど、コミュニケーションは欠かせない。

なのに、なぜか日本では「私は文系だから」と数字や科学に弱いことを開き直ってみたり、「理系だから」と人とコミュニケーションすることを苦手でも許されるような雰囲気がある。

血液型は言うに及ばず「ゆとり世代」など、何にでもラベルをつけて十把一からげにしないと落ち着かない国民性の反動なのか、理系文系というカテゴライズは自己をステレオタイプ化し、言い訳に使うためにだけ悪用されている。

 

本当に強いのは「文系ですけど」「理系だけど」と自分のフィールドに逗まらず、どんどんと飛び出していく人材だ。こうなると仕事のチャンスは多く訪れてくるようになる。

世の中には文系も理系もない。一生懸命にやる奴か、怠け者のどちらかしか居ない。