働く意義

2016卒の就活も3月のスタートから3ヶ月経過。中小企業を中心として選考も進み、中には内々定、内定を出した企業も出ていると聞く。面接を何度か経験している就活生でも、話をすると「自分の行きたい会社がわからない」という学生が意外に多い。

日本では大学進学時に就職をほとんど意識せず、単に自分の興味や漠然とした「就職に有利かもしれない」という考えで入学し、働くことに向き合う機会がないまま就職活動となるから当然の話でもある。

説明会でも人事担当者に対してワークライフバランスの質問は多いのに、逆にこちらから投げかける「あなたはどうして働くのですか?」「あなたは自分の人生をどうしようとしているのですか?」に、きちんと答えられる学生は少ない。

働くことの意味が分からないまま、にわか仕込みで適当な志望動機を書き連ねても、すぐに面接で見破られてしまうだろう。人事は「何となく」会社に入ってくる人を極力排除するのだから。

あわよく入社しても、なんとなくで就職した人間は仕事にのめり込めず、周囲とも溶け込めずに早期退職に繋がりやすい。

就活は大変かもしれないが、実際に働き始めたら「就活なんて大したことないじゃん」と思えるほどの試練に必ずぶつかる。そんな時「なんで自分はこんな事やってるんだろう」と考え始めると不幸の始まりだ。

会社選びに迷う前に「なぜ働くのか」について自分なりの答えを見つけることは大切なことである。